Pythonリストの基礎知識と使い方を解説!初心者でもわかる完全ガイド

はじめに

Pythonは、そのシンプルな構文や多様なライブラリなどから、初学者からプロのエンジニアまで広く使われているプログラミング言語です。その中でも、Pythonの基本的なデータ構造の一つであるリストは、プログラムを書く際に頻繁に使われます。リストは、他のプログラミング言語でいう配列のようなもので、1つの変数に複数の値をまとめて扱うことができます。本記事では、Pythonリストの基本的な使い方から応用的な使い方までを紹介し、初学者の方でもわかりやすく説明します。

Pythonリストとは

リストは、複数の値を格納するためのPythonのデータ構造の一つです。リストは、異なる型の値を格納することができ、文字列、整数、浮動小数点数、他のリストなども格納することができます。リストは角括弧 [] で表されます。例えば、以下のように、5つの要素を持つリストを作成することができます。

my_list = [1, 2, 3, 'apple', 'orange']

リストは、文字列やタプルと異なり、要素の追加や変更が可能です。そのため、Pythonでデータを操作する際に頻繁に使われるデータ構造の一つです。

Pythonリストの特徴

Pythonのリストには以下のような特徴があります。

  • リストは、異なる型の要素を格納することができます。
  • 要素の追加や変更が可能です。
  • スライスによる部分的な取り出しが可能です。
  • リストの操作を拡張するための多くのメソッドが用意されています。

Pythonリストは、そのシンプルな使い方と高い操作性によって、多くのプログラムで使用されています。

リストの基本操作

Pythonリストを利用する上での基本操作を学びましょう。

リストの作成方法

Pythonリストは、角括弧([])で囲った中にカンマ区切りで要素を指定して作成します。例えば、以下のように整数型や文字列型、浮動小数点数型を混在させたリストを作成できます。

my_list = [1, 2, 3, 'apple', 'orange', 3.14]

リストの要素の取得方法

リストは、添え字を指定することで、その位置に格納された要素を取得することができます。添え字は0から始まるため、my_list[0]は1を返します。

my_list = [1, 2, 3, 'apple', 'orange', 3.14]
print(my_list[0]) # 1
print(my_list[3]) # 'apple'

リストのスライスによる要素の取得方法

リストのスライスを使うと、複数の要素を取得することができます。以下は、my_listリストのインデックス1以上3未満の要素を取得しています。

my_list = [1, 2, 3, 'apple', 'orange', 3.14]
print(my_list[1:3]) # [2, 3]

リストの長さや要素数の取得方法

リストの長さ(要素数)を取得する場合はlen()関数を使います。

my_list = [1, 2, 3, 4, 5]
print(len(my_list)) # 5

もう少し詳しい要素数を使った、パディングやNumPyの配列(numpy.array)の例について知りたい場合は以下の記事で取り上げているので参考にしてください。

Pythonでリストやnumpy.arrayの要素数の取得方法について解説

要素の変更と入れ替え

リストの要素は、添え字を指定して値を代入することで変更することができます。

my_list = [1, 2, 3, 'apple', 'orange', 3.14]
my_list[2] = 'banana'
print(my_list) # [1, 2, 'banana', 'apple', 'orange', 3.14]

また、複数の要素を入れ替えるには、Pythonのスワップ機能を使います。以下は、my_listリストのインデックス1の要素とインデックス2の要素を入れ替える例です。

my_list = [1, 2, 3, 'apple', 'orange', 3.14]
my_list[1], my_list[2] = my_list[2], my_list[1]
print(my_list) # [1, 3, 2, 'apple', 'orange', 3.14]

リストの要素の削除方法

リストから要素を削除する方法には、以下の4つがあります。基本的な削除方法については本記事で解説しますが、もし応用的な方法も知りたい場合は以下の記事も参考にしてください。

del文による削除

**del文を使用することで、指定した位置の要素をリストから削除することができます。具体的には、以下のように要素のインデックスを指定して、del**文を使用します。

my_list = [1, 2, 3, 'apple', 'orange']
del my_list[2]  # インデックス2の要素(3)を削除
print(my_list)  # [1, 2, 'apple', 'orange']

pop()メソッドによる削除

**pop()メソッドを使用することで、指定した位置の要素をリストから削除し、その要素を返すことができます。具体的には、以下のように要素のインデックスを指定して、pop()**メソッドを使用します。

my_list = [1, 2, 3, 'apple', 'orange']
deleted_element = my_list.pop(2)  # インデックス2の要素(3)を削除
print(my_list)  # [1, 2, 'apple', 'orange']
print(deleted_element)  # 3

**pop()**メソッドは、リストの末尾にある要素を削除する場合にも使用することができます。この場合、引数を省略します。

my_list = [1, 2, 3, 'apple', 'orange']
deleted_element = my_list.pop()  # 末尾の要素('orange')を削除
print(my_list)  # [1, 2, 3, 'apple']
print(deleted_element)  # 'orange'

remove()メソッドによる削除

**remove()メソッドを使用することで、指定した値を持つ要素をリストから削除することができます。具体的には、以下のように要素の値を指定して、remove()**メソッドを使用します。

my_list = [1, 2, 3, 'apple', 'orange']
my_list.remove(3)  # 値が3の要素を削除
print(my_list)  # [1, 2, 'apple', 'orange']

**remove()メソッドは、リストに同じ値を持つ要素が複数ある場合には、最初に見つかった要素のみを削除します。同じ値を持つ要素を全て削除したい場合は、for**ループを使って削除する必要があります。

内包表記で一致するすべての要素を削除する

内包表記で一致するすべて要素をフィルタするコードも記載して

以下に内包表記で一致するすべて要素をフィルタするコードを記載します。

my_list = [1, 2, 3, 4, 5, 2, 3]
filter_list = [x for x in my_list if x == 2]
print(filter_list) # [2, 2]

上記のコードでは、リスト my_list から要素が2であるものをフィルタして、filter_list に格納しています。内包表記を使うことで、一行で簡潔に書くことができます。

リストの操作を拡張する

リストは、多くの場合、基本操作だけで十分ですが、必要に応じてさまざまな方法で操作を拡張することもできます。

リストへの要素の追加方法

リストに要素を追加するには、**append()メソッド、extend()メソッド、およびinsert()**メソッドを使用できます。

**append()メソッドは、リストの末尾に要素を追加します。たとえば、以下のコードでは、my_listリストに文字列"apple"**を追加しています。

my_list = [1, 2, 3]
my_list.append("apple")
print(my_list)  # [1, 2, 3, 'apple']

**extend()メソッドは、リストの末尾に別のリストを追加することができます。たとえば、以下のコードでは、my_listリストに別のリスト[4, 5, 6]**を追加しています。

my_list = [1, 2, 3]
my_list.extend([4, 5, 6])
print(my_list)  # [1, 2, 3, 4, 5, 6

**insert()メソッドは、リストの任意の位置に要素を挿入することができます。たとえば、以下のコードでは、my_listリストの2番目の位置に文字列"apple"**を挿入しています。

my_list = [1, 2, 3]
my_list.insert(2, "apple")
print(my_list)  # [1, 2, 'apple', 3]

その他の高度な要素の追加については以下の記事も参考にしてください。

Pythonの高度な要素の追加について

リストの結合方法

リストを結合するには、単純に**+演算子を使用することができます。たとえば、以下のコードでは、2つのリストmy_list1my_list2**を結合しています。

my_list1 = [1, 2, 3]
my_list2 = [4, 5, 6]
my_list = my_list1 + my_list2
print(my_list)  # [1, 2, 3, 4, 5, 6]

要素の挿入方法

リストの特定の位置に要素を挿入するには、**insert()メソッドを使用します。たとえば、以下のコードでは、my_listリストの2番目の位置に文字列"apple"**を挿入しています。

my_list = [1, 2, 3, 4]
my_list.insert(2, "apple")
print(my_list)  # [1, 2, 'apple', 3, 4]

指定した値と同じ要素を持つか確認する方法

以下のように**in**演算子を使用する方法があります。具体的には、以下のようにリスト内に指定した値が含まれるかどうかを確認することができます。

my_list = [1, 2, 3, 4, 5]
if 3 in my_list:
    print("3 is in the list!")
else:
    print("3 is not in the list.")

この場合、リスト**my_listには3が含まれているため、if文の条件式が真となり、3 is in the list!が出力されます。逆に、リスト内に指定した値が含まれていない場合は、else節が実行され、3 is not in the list.**が出力されます。

また、**in**演算子はリストだけでなく、文字列やタプルなどのシーケンス型に対しても使用することができます。

リストの初期化方法

リストの初期化には、単純に空のリストを作成する方法と、既存のリストの要素をリセットする方法があります。

空のリストを作成するには、単に空の角かっこ([])を使用します。

my_list = []
print(my_list) # []

また、リストの要素をリセットするには、clear() メソッドを使用します。clear() メソッドを使用すると、リストの要素が削除され、空のリストになります。

my_list = [1, 2, 3, 4, 5]
my_list.clear()
print(my_list) # []

メモリ削減方法

Pythonのリストは、可変長の配列であり、要素を追加したり削除したりすることができます。リストの要素数が大きくなると、Pythonはリストを格納するために必要なメモリの量を自動的に増やします。しかし、リストを大量に使用すると、メモリが不足する可能性があります。

メモリを節約するためには、リストの要素数が大きくなる前に、事前に必要なメモリを割り当てることができます。これを行うには、NumPyの numpy.array を使用すると効果的です。numpy.array は、Pythonリストと同様のインターフェースを提供しますが、内部的には C言語の配列を使用しています。これにより、NumPyの配列は、Pythonのリストよりもはるかに効率的に動作します。

import numpy as np

my_list = [1, 2, 3, 4, 5]
my_array = np.array(my_list)

上記の例では、Pythonのリスト my_list を NumPyの配列 my_array に変換しています。

遅延評価方法

Pythonには、リストを遅延評価するためのジェネレータと呼ばれる機能があります。ジェネレータは、リストの要素を必要になるまで評価しないため、大量のデータを処理する場合に非常に役立ちます。ジェネレータは、yield キーワードを使用して定義されます。

def my_generator():
    for i in range(10):
        yield i

gen = my_generator()
for i in gen:
    print(i)

上記の例では、my_generator 関数がジェネレータを定義しています。yield キーワードは、関数が呼び出されたときに中断され、呼び出し元に制

リストを使った線形探索方法

リストの中から指定した値を持つ要素を検索する方法として、線形探索があります。線形探索は、リストの先頭から順番に要素を調べていき、指定した値を見つけたらそのインデックスを返します。ただし、指定した値を持つ要素が複数ある場合には、最初に見つかった要素のインデックスが返されます。

以下は、線形探索を行うプログラムの例です。

def linear_search(lst, x):
    for i, val in enumerate(lst):
        if val == x:
            return i
    return -1

上記の**linear_search関数は、リストlst中に値xが存在する場合はそのインデックスを、存在しない場合は-1を返します。enumerate()関数を使って、リストlst中の要素を順に取り出し、指定した値x**と比較しています。

以下は、**linear_search**関数を使用したプログラムの例です。

lst = [4, 7, 2, 8, 3, 1]
x = 8
result = linear_search(lst, x)
if result == -1:
    print(f"{x}はリスト内に存在しません")
else:
    print(f"{x}はリストのインデックス{result}に存在します")

上記のプログラムを実行すると、以下のような出力結果が得られます。

8はリストのインデックス3に存在します

リストを使った二分探索方法

リストの二分探索は、簡単にソートできるという特徴があります。以下のように二分探索を行うことができます。

def binary_search(lst, target):
    left = 0
    right = len(lst) - 1
    while left <= right:
        mid = (left + right) // 2
        if lst[mid] == target:
            return mid
        elif lst[mid] < target:
            left = mid + 1
        else:
            right = mid - 1
    return -1

このコードでは、リストを引数に受け取り、検索対象の値をtargetとしています。leftとright変数は、リストの範囲を示すために使用されます。最初にleftはリストの先頭、rightはリストの最後のインデックスとなります。二分探索が続行される間、mid変数はleftとrightの中央インデックスを示します。これにより、targetがリストの左側にあるか右側にあるかが判断され、leftまたはright変数が更新されます。最後に、目的の値が見つかった場合は、そのインデックスを返し、そうでない場合は-1を返します。

実際に、この関数を使ってリストから値を検索してみましょう。

my_list = [1, 2, 3, 5, 7, 9, 11, 13, 15, 17, 19]
print(binary_search(my_list, 7)) # 4
print(binary_search(my_list, 4)) # -1

このコードでは、my_listに対して7と4の2つの検索が行われています。7はリストのインデックス4にあり、4はリストに存在しないため-1が返されます。

PythonリストとNumpy配列の比較

Pythonリストは、配列のようなデータ構造の一つで、Pythonプログラマーにとって最も一般的なものの1つです。しかし、Pythonリストは高速な数値計算には適していません。そのため、NumPyというライブラリが作成されました。

NumPyは、数値計算用のPython拡張パッケージです。NumPyは、効率的な数値演算を行うための多次元配列オブジェクトや、それらの演算を効率的に行うための関数を提供します。

NumPy配列は、Pythonリストよりも多くのメモリを占有することができますが、同じ量のデータをより効率的に操作することができます。NumPy配列は、同

スタックとしてリストを使う方法

リストは、先入れ先出し(Last In, First Out、LIFO)の動作を行うスタックとして使用できます。リストをスタックとして使用すると、リストの最後尾にアイテムを追加することができます。また、リストの最後尾からアイテムを取り出すことができます。

以下は、リストをスタックとして使用する方法の例です。リストの append() メソッドを使用して、リストの最後尾に要素を追加し、リストの pop() メソッドを使用して、リストの最後尾から要素を取り出します。

stack = [3, 4, 5]
stack.append(6)
stack.append(7)
print(stack)  # [3, 4, 5, 6, 7]
stack.pop()
print(stack)  # [3, 4, 5, 6]
stack.pop()
print(stack)  # [3, 4, 5]

キューとしてリストを使う方法

リストは、先入れ先出し(First In, First Out、FIFO)の動作を行うキューとして使用できます。リストをキューとして使用すると、リストの最後尾にアイテムを追加し、リストの先頭からアイテムを取り出すことができます。

以下は、リストをキューとして使用する方法の例です。リストの append() メソッドを使用して、リストの最後尾に要素を追加し、リストの pop(0) メソッドを使用して、リストの先頭から要素を取り出します。

queue = [3, 4, 5]
queue.append(6)
queue.append(7)
print(queue)  # [3, 4, 5, 6, 7]
queue.pop(0)
print(queue)  # [4, 5, 6, 7]
queue.pop(0)
print(queue)  # [5, 6, 7]

リストを使った線形探索方法

リストの中に特定の値が存在するかどうかを調べるには、線形探索アルゴリズムを使用します。線形探索アルゴリズムは、リストの最初の要素から順番に要素を検索していくアルゴリズムです。

以下は、リストを使った線形探索アルゴリズムの例です。リストの index() メソッドを使用して、特定の値が存在するインデックスを検索します。値が存在しない場合は、 ValueError が発生します。

my_list = [1, 2, 3, 'apple', 'orange']
print(my_list.index

スタックとしてリストを使う方法

リストはスタックとしても使用することができます。スタックは、最後に追加された要素が最初に削除されるLast In, First Out (LIFO)のデータ構造です。リストはこの動作を提供します。リストに要素を追加するには、**append()メソッドを使用します。リストから要素を削除するには、pop()メソッドを使用します。pop()**メソッドは、引数なしで使用すると、リストの末尾の要素を削除し、返します。

以下は、スタックとしてリストを使用する例です。

# 空のリストを作成
stack = []

# 要素を追加
stack.append('A')
stack.append('B')
stack.append('C')
print("スタック:", stack)

# スタックから要素を削除
print("pop:", stack.pop())
print("pop:", stack.pop())
print("スタック:", stack)

出力:

スタック: ['A', 'B', 'C']
pop: C
pop: B
スタック: ['A']

キューとしてリストを使う方法

リストはキューとしても使用することができます。キューは、最初に追加された要素が最初に削除されるFirst In, First Out (FIFO)のデータ構造です。リストはこの動作を提供します。リストに要素を追加するには、**append()メソッドを使用します。リストから要素を削除するには、pop()メソッドを使用します。ただし、pop()メソッドを使用して、リストの先頭から要素を削除する場合、効率は非常に悪くなります。リストの先頭から要素を削除するには、collections.deque**を使用することが推奨されています。

以下は、キューとしてリストを使用する例です。

# 空のリストを作成
queue = []

# 要素を追加
queue.append('A')
queue.append('B')
queue.append('C')
print("キュー:", queue)

# キューから要素を削除
print("pop(0):", queue.pop(0))
print("pop(0):", queue.pop(0))
print("キュー:", queue

出力:

キュー: ['A', 'B', 'C']
pop(0): A
pop(0): B
キュー: ['C']

リストの高度な操作

Pythonのリストは、その操作範囲の広さが非常に魅力的なものであり、基本的な操作に加えて、高度な操作を行うことができます。以下では、より高度な操作について説明します。

リストのソートと逆順ソート方法

リストを昇順にソートするには、**sort()**メソッドを使用します。例えば、以下のようにリストをソートすることができます。

my_list = [4, 1, 6, 2, 7, 3]
my_list.sort()
print(my_list)
# 出力結果: [1, 2, 3, 4, 6, 7]

逆順にソートするには、**reverse=True**を引数として渡します。

my_list = [4, 1, 6, 2, 7, 3]
my_list.sort(reverse=True)
print(my_list)
# 出力結果: [7, 6, 4, 3, 2, 1]

リストの検索とフィルタリング方法

リスト内に特定の値が存在するかどうかを判断するには、**in**キーワードを使用します。例えば、以下のように特定の値がリスト内に存在するかどうかを判断することができます。

my_list = [4, 1, 6, 2, 7, 3]
print(4 in my_list)
# 出力結果: True
print(5 in my_list)
# 出力結果: False

リスト内の値をフィルタリングするには、**filter()関数を使用します。filter()**関数は、第1引数に関数を、第2引数にリストを渡します。関数は、リストの各要素を受け取り、TrueまたはFalseを返します。Trueを返した要素だけが、フィルタリングされたリストに含まれます。

def is_odd(x):
    return x % 2 == 1

my_list = [4, 1, 6, 2, 7, 3]
odd_list = list(filter(is_odd, my_list))
print(odd_list)
# 出力結果: [1, 7, 3

リスト内包表記の使い方

リスト内包表記は、簡潔で直感的なコードを記述することができます。例えば、以下のように、リスト内の値を2倍にするリストを作成することができます。

my_list = [1, 2, 3, 4, 5]
new_list = [2*x for x in my_list]
print(new_list)
# 出力結果: [2, 4, 6, 8, 10]

PythonリストとNumpy配列の比較

PythonのリストとNumpy配列は、どちらもデータを格納するための便利なツールですが、それぞれに特徴があります。以下では、PythonのリストとNumpy配列の違いについて見ていきます。

効率

Numpy配列は、Pythonのリストよりも効率的にデータを処理できます。Numpyは、C言語で書かれたライブラリで、データ処理のために最適化されています。Numpy配列は、Pythonのリストよりもメモリ使用量が少なく、データ処理の速度が高速です。例えば、配列の要素を2倍にする操作を考えてみましょう。Numpy配列の場合、次のように書くことができます。

import numpy as np
a = np.array([1, 2, 3, 4, 5])
b = a * 2
print(b)

Pythonのリストの場合、リスト内包表記を使って同じ処理を行うことができます。

a = [1, 2, 3, 4, 5]
b = [i * 2 for i in a]
print(b)

この場合、Numpy配列を使用した方が、リストを使用した場合よりも処理速度が高速であることがわかります。

機能

Numpy配列は、数値計算に特化しています。そのため、Numpy配列には、数学的な計算を行うための多数の関数が用意されています。また、Numpy配列は、多次元配列をサポートしています。これは、画像処理などのように、多次元のデータを扱う場合に非常に便利です。

一方、Pythonのリストは、様々なデータ型をサポートしています。Numpy配列は、数値データを格納するために最適化されているため、数値以外のデータを扱う場合は、Pythonのリストを使用する方が適切です。

利用方法

Numpy配列は、科学技術計算やデータ分析などの分野で広く使用されています。一方、Pythonのリストは、汎用的なデータ構造として広く使用されています。リストは、データを保持するための基本的な方法として使われるだけでなく、スタックやキューなどのデータ構造を実装するためにも使用されます。

まとめ

Pythonリストは、汎用的なデータ構造であり、異なる種類のデータを格納することができます。一方、Numpy配列は、数値データの格納に特化しています。Numpy配列は、Pythonリストよりも高速で、多くの数値計算関数とメソッドをサポートしています。Pythonリスト

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